「大阪市の不動産価格がこの50年でどう変わってきたのか?」というテーマでお話しします。
まず注目したいのが、1970年。日本で初めての万国博覧会、いわゆる「大阪万博」が開催され、国内外から多くの人々が大阪を訪れました。この頃の大阪市の住宅地価格は、まだ40万円/坪台程度と、今と比べるとかなり控えめな水準でした。
ところが、1980年代後半から90年代初頭にかけて、日本は「バブル経済」と呼ばれる好景気に突入。大阪市でも地価が急騰し、1990年には公示地価が300万円を超える地点も出現。なんと、10年足らずで約6〜7倍にもなったんです。
しかしその後、バブル崩壊。90年代から2000年代にかけては長い地価下落の時代となりました。2000年ごろには、地価は200万円を切り、半分以下に落ち込んだ地点も珍しくありません。
そして2010年代以降、再び状況が変わり始めます。インバウンド観光の増加や、再開発事業の影響もあり、大阪の都市力が評価され、不動産市場はじわじわと回復。
最近では、2024年の大阪市内の新築マンションの平均価格が6,000万円を超え、1970年代と比べると、10倍以上の上昇になっているエリアもあるんです。
大阪は、2025年に再び万博を迎えます。万博は街の価値を再定義するタイミングでもあります。これがさらに不動産市場にどう影響を与えるのか、注目が集まっています。
